天台宗では、仏の教えを顕教と密教の2つに別けて考えるという特徴があります。この点が葬儀においても強く反映されており、顕教法要・密教法要の2つが同時に執り行われます。そしてその間に例時作法が組み込まれる事により、儀式全体の流れが構成されます。
その特徴は、通夜と告別式において特に強く反映されています。まず通夜においては午前と午後に読経が行われますが、その内容は午前・午後で異なるものとなります。更に午後の読経後は、剃度式と呼ばれる髪を剃る儀式を行うのが本式となります。
但し剃度式については、現在は髪を剃る仕草だけで終わらせる事が殆どです。また戒名を付ける儀式が、剃度式の後に行われます。次に告別式においては導師となる僧侶・司祭の入場時に、楽曲や打楽器を打ち鳴らすという特徴があります。終盤に松明で棺に火を付ける仕草を行う下炬の儀式に加え、成仏する事を僧侶が告げる事で「引導渡し」を行う点も特徴的です。一方で、焼香は一般的な仏式の形で3回行うのが基本だったりと、他の宗派と共通する部分も見られます。また葬儀後の法事については地域性の方が強く、天台宗ならではの期日が見られたりする事はあまりありません。通夜と告別式の流れに、宗派の特徴が凝縮されている傾向にあると言えます。
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